
学びの物語: 学習環境デザインの これまで/これから
問い・対話・行動から生まれる学びの構造
展覧会開催に寄せて
本展「学びの物語:学習環境デザインのこれまで/これから」は、約35年にわたる学習環境デザインの実践と研究の軌跡をたどりながら、これからの学びをともに考えるための展覧会です。
1996年、開学準備のために東京で集められたことが、いまにつながるこの大学の姿を形づくる契機となりました。2000年の開学に合わせて家族とともに函館へ移り住み、仲間たちとともに大学を形づくってきました。それから25年が経ち、2026年、定年という節目を迎えます。開学構想から数えれば、ちょうど30年になります。
本展は、個人の歩みを振り返るためのものではありません。私が問い続けてきたのは、「人はどのように、ともに学び、ともに生きるのか」です。学びは教室の中だけで完結するものではなく、人が集い、語り、違いに向き合いながら、ともに問いを育てる関係の中から立ち上がるものだと捉えてきました。
近年、AIの急速な進展は、私たちの思考や判断の前提そのものを揺さぶっています。だからこそ、どこまでを技術に委ね、どこからを私たち自身が引き受けるのか。その境界を問い続けることが、これからの学びのあり方を形づくっていくと考えています。
本展は、過去を総括する場であると同時に、未来への問いをひらく場でもあります。ここに並ぶ実践や思索の軌跡が、来場された皆さまそれぞれの問いと交わり、新たな対話や行動へとつながっていくことを願っています。
2026年3月