授業

担当科目は以下の4科目です。
1. コンピュータと教育(1〜4年生選択)
科目名
コンピュータと教育(Computer and Education)

テーマ・目標
コンピュータの教育的利用について,歴史とその背後にある学習理論の変遷について学ぶ.そこから,「コンピュータがいかに学びを支援できるか」という学習者の視点で,コンピュータの教育的利用の今後のあり方について考えていく.また同時に,学習の方法,理解の方法など,大学の講義の参加の態度を養うとともに,生涯を通じて必要な,メタ学習(学び方の学び方)について,意識的に学んでいく.

講義内容
コンピュータという道具は,本当に子どもの学びに役立つのだろうか.コンピュータを利用した子どもの学びの可能性を考える.はじめに,コンピュータを導入することの歴史とその背景にある教育観,学習観,知能観の変遷について紹介する.コンピュータを利用する可能性としての表現活動やネットワークの利用について,具体的な学習活動の話をまじえながら,人の学びについて考える.さらに人工知能研究の知見をもとに,人間の知性をコンピュータの知から見直し,最終的には,学習環境のデザインについて考える.

教科書・参考書
教科書
美馬のゆり・山内祐平『「未来の学び」をデザインする―空間・活動・共同体』東京大学出版会
参考書
佐伯胖『コンピュータと教育』岩波書店
佐伯胖『新・コンピュータと教育』岩波書店
佐伯胖『「わかる」ということの意味』岩波書店
三宅なほみ・白水始『学習科学とテクノロジ』放送大学教材

2. 認知心理学(2年生学科必修)
科目名
認知心理学(Introduction to Cognitive Psychology)

テーマ・目標
認知心理学の基本的な問題について学ぶとともに,その研究方法の基礎を習得する.

講義内容
人間は,視覚系に障害がなければ,ごくあたりまえのこととして,見えている物が何であるかを認知することができる.しかし,ロボットにそのような物体認識をさせるのは容易ではない.そこには,目の網膜のような感覚器官でとらえた外界の情報を,中枢神経系によって段階的に処理した上で,記憶の中の知識と照合する,という一連の情報処理過程が介在するからである.認知心理学は,このような人間の認知過程を,目に見える行動の系統だった観察から出発して,科学的に解明しようとする学問であり,ロボティクス,脳科学などとも隣接している.また,人間の行為の基礎にある暗黙知を認知心理学的に明らかにすることは,ヒューマンインターフェイスへの応用にもつながる.ここでは,認知心理学で扱う諸問題について解説するとともに,基礎的な研究方法についての講義もおこなう.

教科書・参考書
教科書
必要な場合は講義の中で指定
参考書
山内光哉 心理・教育のための統計法 第2版 サイエンス社
行場次朗・箱田裕司 知性と感性の心理:認知心理学入門 福村出版
Thagard, P.(松原仁監訳)マインド:認知科学入門 共立出版

3. 認知心理学演習(2年生学科必修)
科目名
認知心理学演習(Seminars in Cognitive Psychology)

テーマ・目標
認知過程の記述方法・推定方法の実際を,実験中心に体験的に学ぶ.

講義内容
認知心理学で扱ういくつかの基本的なトピックスを体験しながら,実験的手法の考え方および観察法などの技法を学ぶ.「認知心理学」の講義と対応しながら統計的手法についても学び,ここでは実際のデータ分析に適用し,科学的に根拠のある結論を導く方法の習得をめざす.同時に,実験レポートの書き方も習得する.

教科書・参考書
教科書
特になし
参考書
心理学実験指導会編 実験とテスト 心理学の基礎 実習編・解説編 培風館

4. 認知システム通論(大学院選択)
科目名
認知システム通論(Introduction to Cognitive System)

テーマ・目標
認知科学の研究内容と研究方法に関する基礎的な知識と新しい方向性の理解

講義内容
認知科学と情報科学との接点を意識しつつ,その研究内容と研究方法の独自性に焦点をあてる.特に応用分野として,知識,学習を軸に,学習環境デザイン,ユーザ・インタフェース研究に関する具体的なテーマを扱っていく.認知科学は工学,言語学,心理学などが関係する学際的な領域であるが,その中でも特に,状況的認知,正統的周辺参加論など,学習やユーザ・インタフェース研究に関する流れを理解する.また同時に,専門書の読み方,理解の仕方,発表の仕方,参加の仕方など,大学院の講義(ゼミ)の参加の態度を養うとともに,研究成果の具体的な応用について議論する.

教科書・参考書
教科書
『「未来の学び」をデザインする―空間・活動・共同体』美馬のゆり・山内祐平(著)東京大学出版会
『状況に埋め込まれた学習』Jean Lave, Etienne Wenge(著)産業図書
『プランと状況的行為』Lucy A. Suchman(著)産業図書
そのほか必要に応じて講義の中で紹介する.

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